岩崎峰子 著

内容は、ずばり、祇園の教訓です。
祇園で育った生粋の芸者さん、峰子さんが
花柳界での経験を通して、色々感じたことを書いています。

なによりもまず、海外にいるときにこういう本を読むと
「日本って面白いわぁ」と思います。
世界中のすべての国がそれぞれ独特の文化を持っていますが
「祇園」っていう世界はその中でもさらにユニークな文化だと思います。

日本人でさえ、花柳界がどのような世界なのか
ほとんどの人はよく知らないと思います。
私は大学を卒業してから半年ほど、東京の浅草付近にある
料亭でバイトをした経験があります。
こっちに来る前に着物の一つくらい着れないと
日本人として恥ずかしいわ☆と思ったからです。
祇園とはまた違った感じだと思いますが
私の働いていた料亭にもいわゆる舞妓さん(東京では半玉という)や
芸者さんが出入りしていました。
お客さんもテレビで見るような人がたくさんいて
「こういう人たちはこういうところで食事するのか~」
と感心した覚えがあります。
そのときの経験はこっちに来てからも
結構役立っていたりします。

日本人に「ルーマニアといえば?」と聞けば
「コマネチ、ドラキュラ、チャウシェスク」
と返ってくるのと同じで
羅人に「日本といえば」
「ゲイシャ、フジヤマ、ショウグン」←文系
「ソニー、ニッサン、パナソニック」←理系オタク
という答えが返ってきます。
ゲイシャは日本の象徴のようです。
でも、ゲイシャがいったい何なのか
よく分かっていない人がほとんど。
「踊る人」
「酌をする人」
と言うならばまだ良くて
「売春する人」
って言う人も少なくありません。
峰子さんのお怒りももっともです。
映画や本のイメージが先行しているようですね。

たとえば、本物の芸者さんをこの国に呼んで
日本文化に対する正しい理解を呼びかける
という機会があってもいいと思います。
日本は世界でも有数の超大国。
みんな名前は知っているしイメージもある。
これからは、より正しいイメージをもってもらう
そういう段階にきていると思います。

ユニークな文化だけになかなか正しく理解してもらえない
というのが、この国で日本文化を教える場合の
最大の悩み・・・
とにかく一度行って見なきゃ分かんないのよ!
↑と、この間日本に行ってきた羅人も言っていました。